徴兵制を復活させるのだ!
ここにAさんとBさんがいるとする。 二人の模擬会話にして説明しよう。
A;「バブルって何だったと思う。」
B:「円高による製造業の危機を含み資産の増大によって補ったのさ。製造業は含み資産の担保能力が増え、それで工場設備を強化して 140円までの円高に耐えられる生産体制を敷いたんだ。」
A;「でも1ドル100円には耐えられず、海外移転を始めたね。」
B;「そうだ、その結果、日本に残ったのは下がったといっても庶民には高価な土地、住専の不良債権、人のいない工場だ。あの貿易黒字の分はどこにいったと思う? アメリカなど外国の国債と海外の工場を建てる金に消えているんだ。」
A:「外国の国債は円高で,円で考えるとずいぶん目減りしたね。」
B:「本当だ。なんかハメられている気がする。」
A;「為替レートをアメリカに握られているからだよ。なんたってドルは基軸通貨だ。為替レートなんかどうにでも出来るよ。」
B;「じゃあ外貨なんかいくら稼いでもしょうがないじゃないか。」
A;「そうだよ、数字上の金で持っていても目減りするだけさ。
すぐにモノに換えるんだよ。
だから稼いだ外貨は使ってしまうに限る。
稼いだそばから 使えば貿易黒字になんかならないで円高にもならないんだ。」
B:「でも何を買うのだ,何に使うんだ?」
A;「社会資本と教育さ。」
B;「社会資本はわかる。それに財産よりも人材を残せ、というのは昔から言われていることで,教育が大事なこともわかる。
でも日本の家庭は今でもずいぶんと教育に投資しているぞ。じゅうぶんではないのか?
徴兵制って軍事教育でもするのか。」
A:「まあ、待て。日本の教育は最近,的はずれだと思わないか。
もはや日本の中で小さくなって教育してもダメなんだ。
だから若者を海外に出して世界を知ってもらい,多様な考え方を学んでもらうんだ。
それもただ外に出すんじゃない。環境保護をさせるんだ。
一定年齢になったら相当数の学生を国費で出すんだ。
で、戦う相手は環境破壊だ。」
B:「それで徴兵制か。そのメリットはなんだ?」
A;「アメリカ軍をみてごらん。世界平和のためとか言いながら本当はアメリカのために派兵している。
日本も世界の環境保護を名目に本当は日本の環境保護を行うのさ。
もう地球はせまい、隣の環境破壊はすぐ周りに影響する時代だ。
アメリカは世界の警察、日本は世界のガーディアンになるんだ。
そうすれば、日本は何を目的にひたすら稼ぐのか、なんて言われなくなるよ。
少々貿易黒字を出しても文句を言われなくなる。
それに環境保護をやるとしたら現地の人と仲良く、または現地の人を指導しないと いけない。
日本の若者に海外でリーダシップを学んでもらうんだ。
君だって外国暮らしで日本にないものを学んだだろう。
これからの日本に必要な教育は多様性と世界で通じるリーダシップだ。
ところで、情報ビジネスはアメリカに相当な差をつけられた。
でも環境ビジネスは世界で手つかずの状態だ。それを日本が取るんだ。
これからの日本の産業の主力にするんだよ。」
B;「そこでビジネスの話がでるのか?また日本が儲けて叩かれるぞ。」
A;「だから言ったろ,稼いだそばから環境保護に使ってしまうんだ。
儲けた相手国に還元するんだ。」
B:「なるほど、それなら恨まれないな。」
A;「ところで君は歴史に詳しいか。
スペイン、ポルトガル,イギリス、アメリカ,いろいろな国が栄えては衰えた。
日本もいつか衰えるよ。でも衰える前に歴史的役割があるはずだ。
スペイン、ポルトガルは世界貿易をつくった。
イギリスは産業革命,アメリカは戦後50年の平和と宇宙開発と情報化社会だ。」
B:「日本は?」
A;「西洋文明から東洋文明への橋渡し。
すでに日本は西洋から学んだ産業社会を 日本なりに咀嚼した後、今、アジア中に工場を建てている。
好むと好まざると にかかわらず。
あと20年もしたら日本の役目は終わるぞ。そこで日本は終わりだ。
今、新しい役目を作らないと繁栄は終わってしまうんだ。」
B;「なるほど。でも今、政府は赤字だ。若者を世界に送る金がないぞ。」
A;「そこが問題だね。」
B;「しかし徴兵制とは過激な言葉だなあ。」
A;「はは、でも軍隊と共通したところもあるんだよ。
環境保護に派遣した先での死傷の補償。
当事者の希望先と派遣先の食い違い。
これらの問題も、軍隊と比較すると通じるモノがある。
また、アメリカの軍隊は職業訓練所も兼ねているようなものだが、 これも学校を兼ねている。
それに湾岸戦争でアメリカはうまく世界中からカネを集めた。 その仕組みも応用できる。
それに実際、日本の国防も兼ねている。”役立つ国は誰も攻め滅ぼさない”のさ。」
上記の問題点