今回の話は温故知新、歴史の枠を超えて考古学かな?
映画「ターミネータ」(主演:アーノルド・シュワルツネッガー)も、「マトリックス」(主演:キアヌ・リーブス)もコンピュータが人間を支配する世界の話。
ターミネータでは、一旦はコンピュータが人間を支配するが、人間がジョン・コナーという指導者を得て支配をほぼ取り戻す。
マトリックスは完全にコンピュータが人間を支配している。
コンピュータシステムが人間を滅ぼそうとする映画を見たのは「WAR
GAME」が最初だった。アメリカが核弾頭ミサイルシステムを高知能コンピュータに管理させる。コンピュータはゲームをやりたいという単純な理由で核戦争を引き起こしそうになる、という映画だった。
ターミネータ2では、「エンジニアが仕事や興味本位で無邪気に作ったシステムがやがて人間を滅ぼす。」、技術進歩の危険性を訴えるテーマに戦慄した。映画を見た後、しばらく放心状態になった。
人類は猿から進化して、アウストラロピテクス、ネアンデタール人からホモサピエンス(人類)となった。今はネアンデタール人も絶滅し、ホモサピエンスしか残っていない。進化では脳の大きなものが生き残り、小さいものは淘汰された。
しかし、ホモサピエンスになってから現代まで我々の脳の体積は増えていないのである。人類の生物学的進化は止まっている。
しかし現代、すさまじい速度で脳を巨大化しているものがある。それがコンピュータシステム。
メモリチップは3年で4倍に高度集積化している。家庭向けCPUのクロックは10年前の50倍になった。現代はグリッド・コンピュータが研究されている。インターネットで家庭向けのコンピュータ同士を接続して、スーパーコンピュータ並の性能を出させようとしている。
考古学から温故知新すれば、人類はコンピュータシステムに淘汰されても不思議ではない。
映画「マイノリティレポート」(主演:トム・クルーズ)の世界のように、人間のプライバシーが完全にコンピュータシステムに支配される世界は遠い話ではない。
今でも誰がどこにいるか半径200mの範囲で探知できる。誰の携帯電話がどこの基地局と通信しているのか電話システムは知っている。その基地局の半径200m以内にその持ち主はいるのである。
電車の駅の改札で定期やカードを通せば誰がどの駅で乗ってどこで降りたかもコンピュータシステムはわかっている。
企業はこれらの情報を商売に利用しようと常に研究しているが、一般人はプライバシがなくなっていく。
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