危機管理の提案
始めに
2003年3月21日 羽田空港で起きた全日空の運航トラブルから学んだ危機管理と、その提案を述べます。
私がここで提案する対策は既に取られていたものがあるかもしれません。 しかし空港にいた利用者としては現場で感じ取れなかったものです。
重要なポイント
もっとも注意すべきことは
■二次災害の防止、明石の花火大会のように人が将棋倒しになって死傷者が出ないこと。
■混乱中にテロにつけこまれてハイジャックや飛行機爆破をされないこと。しかもアメリカがイラクに開戦した翌日であるから特に注意が必要。
■この日以外にも地震や火災が発生した場合に対処できる体制なのか。
必要な処置:ターミナルへの利用者の流入を止める
特に手荷物検査ゲート前は人が充満していて、明石の花火大会のように人が将棋倒しになって死傷者が出る可能性があった。
飛行機が飛べずに利用者が掃けないのだから、空港に入る利用者の流れを止めなければターミナルは人で溢れるばかりである。利用者の流入を止める対策がとられていたのか?
私は以下の対策を提案する
必要な処置:隠し電光掲示板の設置
手荷物検査ゲート前で係員の通達が利用者に聞こえてこない。 「朝8時までの便の方は優先的に手荷物検査ゲートに向かってください」と係員が指示するが聞こえない。
手荷物検査ゲートの所に電光掲示板があればそれで通達することができる。もし電光掲示板を設置して美観を損なうのが嫌ならば普段は扉を閉じて隠せるようにしておけばよい。
手荷物検査ゲート前だけに限らず、地震や火災の災害発生時の誘導の為に、空港の各所にこのような隠し電光掲示板を設置してはどうか。
必要な処置:テロの危険性があった
チェックインして荷物を預けた乗客を見捨てて飛行機が飛び立つなど、本来あってはならない。 爆弾を仕掛けた荷物を預けて本人は乗らない、爆弾テロの可能性があるからだ。
必要な処置:ハンドスピーカの配備
係員は肉声で説明していたが、いくら大声で叫んでも近くの人しか聞こえない。 なぜハンドスピーカを使わないのか。
空港各所にハンドスピーカが普段から配備されていないということは、地震や火災が発生した場合にも係員が誘導できないことになる。
これは早急に対処していただきたい。
必要な処置:コンピュータシステムはしっかりと作ろう
異常発生時の損失が大きいシステムこそ、余裕のある人員配置で開発すべき。
きっとエンジニア達は長時間深夜残業で奴隷のように働いていたことでしょう。 3連休までに間に合うよう突貫工事で無理やり作らされたのでしょうね。
最後に
大地震などの大規模災害が発生したとき、空港は重要な輸送拠点となります。
その空港でこのような混乱が発生したことは必ず教訓として反省すべきです。
全日空のみならず政府の危機管理機構も、現場の利用者から事情聴取しておいたほうがいい。