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アメリカのプロ野球は

MLB(メジャーリーグ)

AAA

 AA

  A  

ルーキーリーグ

という階層になっています。 みんな下から上がってやっとメジャーになれるのです。 選手だけでなく、審判も監督も 果てはスポーツアナウンサーまでもマイナーから上って行くそうです。メジャーの審判になるには審判の学校に入って指導を受け、マイナーリーグから段々と上に上がっていく。

メジャーリーグに上がれる審判は100人に1人だそうです。

マイナー時代には試合の現場でお忍びで抜き打ちテストが行われ、80項目に及ぶチェックを受けます。そうやって上に上がっていきます。そういう厳しい競争を勝ち抜いてきただけに自信と誇りを持っています。

審判の権威は選手にもファンにも浸透しております。96年のプレーオフ間近な公式戦の後半の試合でオリオールズのロベルト.アロマーが球審の判定に不服で唾を吐きつけた事件がありました。審判の組合は大怒りで,アロマーを5試合出場停止にすると宣言していました。しかしその頃オリオールズはプレーオフ出場権を得る土壇場の状態で,その年のNo.1の二塁手のアロマーを欠くわけにはいきません。アロマー自身もチームの中で最もプレーオフひいてはワールドシリーズの出場に燃えていた選手であり,その頃のオリオールズは勝っても負けてもアロマーが試合の中心という状態です。(そんな状況が感情を爆発させることにつながったのでしょう。) 審判団はいつから5試合出場停止にするか言わないのです。公式戦なのかプレーオフかワールドシリーズか。いずれにしても5試合は重い。 

アロマー自身も大変なことをしたと思い、当の審判の息子がかつて病気で死んだことを知り、その病気の研究団体に相当額の寄付金を送って謝意を示したのですが、審判団は許さない。でも結局、出場停止は次シーズンに持ち越されたようです,時が時なだけに。

この問題がスポーツ番組で連日取り上げられている間、アロマーは観客からめちゃくちゃブーイングされていました。審判は拍手されていました。

そしてオリオールズはワイルドカードを得てDevsion Seriesに出場し,それを勝ってプレーオフに駒を進めた。相手はアリーグ東地区1位を争って破れた憎きヤンキース。その第一戦は NY Yankee Stadium で行われ、Yankeesの打ったライトフライを子供の観客が外野スタンドから帽子を出して取ってしまった。それを審判はホームランと誤審してしまった。それが決勝点となりオリオールズは初戦を落とした。それでもオリオールズのJohnson監督(元巨人にいたジョン損)は試合後の会見で紳士的な発言をしていました。当の審判は次の試合ではヤンキースのファンからサインを求められるし、その子供は同じくヤンキースのファンから内野席のチケットをプレゼントされたり、地元放送局は「我々は彼をスター扱いしない。」と言いながらも連日報道しているし、、。


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