2000年衆議院議員選挙が終わって

日本惨敗。といっても女子バレーボールではありません。 投票率の低さ。前回に次ぐ62.5%という史上2番目の低投票率。 多少の雨で行かなくなる程度の自覚ではねえ。 「寝ていてくれればいい」とまで挑発されてもホントに寝てしまったとは。1人当たり500万円の財政借金を背負わされているのに無関心とは。


有権者人口は増えているのに対して投票率はグンと低下しています。世代交代が進み、若い世代が投票していないのです。90年代は日本経済の失われた10年と言われながらも若い世代は危機感を失っています。

財政赤字は国民から1人当たり500万円、4人家族なら2000万円(前回選挙では人当たり400万円だったので増えています)を税金で取るか、インフレ起こすしかありません。インフレになって得する人もいるけど、損する人もいる。自分達はどちらのかよくわかっているでしょうか。 無関心でも税金は持っていかれます。

景気回復が優先で財政再建は先送りされています。借金は気づかぬうちに、投票率の低い世代、無関心な人々に押しつける政治になっているのですよ。それは当然の理屈ですなあ。だって文句言わないし、言う以前に関心持っていなし。情報社会だから国家財政の借金のことは聞いているだろうに、それ以外の芸能やらファッションやらの膨大な情報に押し流されてしまったか。

 本当に攻められるべきは

投票率62.5%、棄権率37.5%。これはいうなれば480議席ある衆議院が実は768議席あって、無関心党が37.5%の288議席を占めているようなものです。無関心党は消費税率引上げにも国家予算にも、いっさい全ての議案に欠席する党である。この党が第2位233議席の自民党、第3位127議席の民主党を大きく上回る本当の第1党なのだ。政権党なのだが欠席なので、仕方なく第2党の自民党が政権を担当している。

無関心党の党是はこうだ。

1,他の政党の決めたことに従います。いっさい口出ししません。
2,決められた税金は払います。

こんな党があったら、自民党やら公明党やらの前にマスコミにボコボコに叩かれるはずだ。しかし,実はそれらは第2党以下であって、第1党の無関心党は批判されることもなく悠々と存在している。

この第1党の総理大臣こそが本当の真空総理である。何事も”良きに計らえ”としか言わず、総理自身では何もしない。なんだかニセ首相官邸で使えそうなネタである。

棄権は抗議などというのは嘘である。 投票しない人というのはこの無関心党に投票しているのと同じだ。

投票率が低いのは政治家のせいだとマスコミは言うけれど、それは視聴者を敵にできないからで、本当は読者に苦言を言いたいのでは。

「寝ていてくれればいい」とまで挑発されてもホントに寝てしまう、無関心党に投票してしまうのは、20歳を越えているのだから有権者の責任です。教育でも政治でもない。

政治家としては自分の支持者だけが投票して、その他は寝ていてくれた方がいいのだから。 投票率が下がって欲しい与党としては戦略が若い世代に効いたのです。政治家の作戦があたったとは言えても責任だとは言えません。政治家が責任を負うのは投票してくれた支持者に対してです。敵対者なら同じ土俵で戦う者として意識もしますが、無関心な人に対して何の責任をを持てというのか。

今回の失言で無関心世代を起こすのではと思いましたが、これでも起きない!。「これはもう何やっても文句は来ないな。若い世代は黙って税金払うだけの存在。労働と消費だけの経済的存在であって、政治的には考慮する必要の無い存在だな。」とナメられてしまいます。

 寝てる子よ。起きなさい

「今は借金するしかない。アメリカも景気回復を要求してくるし。みんなも普段は景気回復しか言わな いじゃないか。株価が下がるのと借金が増えるのと、どちらの方がピーピー騒いでいるかい。赤字国債なしで景気回復出来るか。それに、橋本首相の時に財政再建しようとして景気が冷え込んだら”景気失速 だ”って日本中騒いだじゃないか。今は借金してでも景気を刺激させるしかないんだ。」

「そうだ。守りに入ったらますますやられる。サッカーで言えば、今はボコボコに点を取られてるけど、それでもラインを下げて守備に回ったらますます攻められる。ここはリスク覚悟でラインを上げて攻撃を続けるのだ。攻撃こそ最大の防御なり。」

「自民党に過半数の議席をくれるのだから、その現状政策に賭けるのが国民の総意だろうよ。そりゃ問題はあるさ。若い人はその 問題を将来かぶらなければならないけどよ。今、寝てる子を起こすつもりはないぜ。若い奴らは気づいていなんだか理解してないんだか知らないけど反抗せずにおとなしいもんだよ。あいつらに借金を背負わせちまおうぜ。」

「そうだ、そうだ。テレビとかしか興味ないんだから。お笑いとかファッションとか、流行ものの情報の洪水の中で危機感を見失ったままさ。」

っていうのが、ここ数年の日本の現状です。

寝てる子よ。起きなさい。
でないと他人があなたの将来を賭け金に使っているんだよ。
起きてどっちの政策に賭けてもいいから、自分で賭けようよ。棄権は白紙委任であって抗議にはなりません。下手に投票されるより棄権の方がうれしい政治家の方が多い。過半数の議席を占めているのだから。

 今後は

政治に関心のある人は政治関連の話を聞いているでしょうが、関心の無い人は政治の話題に触りもしません。「寝ていてくれればいい、とまで挑発されてもホントに寝てしまうほど意識が低いのは、ほおっておくしかないよ」、とつっぱねることもできるでしょうが、若い世代をマーケットにしている産業は日頃の感謝を込めて、親心でいいから、「これから大変なんだよ。自分の将来を賭ける政策としてはどれがいいか、自分で賭けなさい。」とでも看板出した方が良いのではないでしょうか。 そうところが掲示しないと、それ以外のところで何を掲示しても頭の後ろ側で掲示しているようなもので、目にも入りませんから。

そして、政治無関心の人に、いかに関心を持たせるかが、今後のネット上の政治ホームページの課題です。 でもね、政治カテゴリのHPには興味があるからこそ来るのであって、興味無い人は最初から来ませんから。だから出来ることとしては、興味は無いけど偶然来たっていう人を掴まえるぐらいでしょうかねえ。何か良いアイデアはないでしょうか。


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