対中国第四次円借款
- 総理大臣殿 外務大臣殿
96.11.27
-
- この度の対中国第四次円借款（約五千八百億円）について
- 申し上げたいことがございます。
-
- その前に以下は２６日付け朝日新聞の記事です。
-
- 「1996.11.26 朝日新聞
- 中国の砂漠に巨大な太陽光発電施設を建設し、
- エネルギー供給と緑地化による食糧増産をめざす構想を
- 日本企業が進めている。
- 三洋電機、東芝、竹中工務店などでつくる「シルクロード・ジェネ
- シス（ＳＲＧ）
研究会」が検討しているもので、
- 二〇〇〇年ごろから数十万キロワット級の基地を各砂漠に点在させて、
- 送電網をつくる。
- 中国の公共事業にするよう事前交渉に入っており、
- 来年にも正式に提案したいとしている。
- このほかの企業は、東急建設、前田建設工業、富士総合研究所。
- 構想では、北京―モスクワ間一万キロの間に約五十カ所の
- 基地を置いて結ぶことで、
出力は二〇二〇年に約一億キロワット、
- 三四年には約二億三千万キロワットになる。
- 黄河中流域の南方にあるクブチ砂漠など六カ所を候補地として選び、
- 調査を進めている。
- 二〇二〇年までの総投資額は二十三兆円で一年あたり１兆円、
- 同年から売電によって年約千四百億円の収益が得られると試算している。
- 太陽光発電はクリーンであるうえ、
- 砂漠の地中深くにある地下水をくむ電源にもなる。
- 研究会は、発電基地に太陽電池工場を併設させ、
- 中国での新産業育成や雇用対策にも役立つとしている。
」
-
- 申し上げたいことは，この第四次円借款の用途を
- この太陽光発電事業に限定使用するよう， 中国に働きかけてはもらえないか、
- ということです。
-
- そもそも中国の原子爆弾実験に抗議していたことが
- 対中国第四次円借款を今まで凍結していた理由でした。
- その凍結を解いて借款するのですから，
- そのお金が原爆開発に回ったのでは元も子もありません。
- よってその用途をこの太陽光発電に限定する，といものです。
-
- そのメリットとして
- ＃ お金が直接は原爆開発に回らない。
- ＃ 太陽光発電事業を日本企業が受注できる。
- ＃ 中国の太陽発電は中国の火力発電を減らし、
- よって偏西風にのって日本に流れる排気ガスを減らす。
- ＃ 大々的な太陽光発電事業を起こすことにより、
- 日本の太陽電池製造業が潤い、
- その大量生産が国内太陽電池の値段を下げる。
- ＃ 中国の太陽電池工場で太陽電池が製造されると国際価格競争が発生し、
- 太陽電池の値段をますます下げる。
- ＃ 太陽電池の値段が下がれば国内の太陽電池の設置数が増加し、
- その分、原子力発電所を減少させ、
- それは元の原爆開発に反対した目的と一致する。
-
- このまま何の条件もつけないで５千億円も中国に借款することはないと思いませんか。
- どうか１石６鳥の策を取るようお願いもうしあげます。
-
-
対中経済協力の見直しを提言
96.11.28 朝日新聞
- 自民党外交調査会は二十八日、アジア・太平洋地域を対象にした党の外交政策指 針案を発表した。対中国経済協力の見直しや北方領土での経済協力、北東アジア安
保対話フォーラムの設置、などを提唱している。民間の学者と調査会関係者でつくる外 交基本政策研究会がまとめたもので、今後、他地域についても指針をつくることにして
いる。
- 対中政策では、将来の円借款継続の是非を含めた対中経済協力の見直しを提案。 環境保全や内陸支援などに援助の重点を移すことや、日本が政府開発援助（ＯＤＡ）
大綱を順守していくための具体的な方法の検討などを提言した。
-
HOME