_
1月19日:4645:弱者を切り捨て、戦争一色に染める二大政党 2004.01.19 ■2004年を戦争と改憲の年にしてはいけない総選挙後の日本は空気が変わった。 選挙中はイラク派兵も憲法改正もほとんど政策の中心にしなかったが、選挙で自民党+公明党が勝利したとたん、イラクへの派兵を公然と唱え、憲法改正を堂々と明言するようになった。 それでも物足りないとばかりに元旦には小泉首相が靖国神社へ参拝、「外交官の死を無にしてはいけない、自衛隊は崇高な任務を遂行するために一般の国民にはできないことをするのだ」と。 まるで自衛隊員が殺されたら「靖国神社に英霊として祭ってあげるから安心してイラクに行くがよい」とでも言いたいのか、8月15日に参拝せずにもっともらしく1月1日に、しかもこうした行為を正当化する必要があると思ってか早々と憲法改正を吹き上げた。 20世紀の戦争で中国や韓国、朝鮮を始めアジアの人々を、何百万人も虐殺した戦争犯罪人に羽織袴で靖国神社へ参拝する小泉首相を、怒りで肩を震わせて抗議する隣国の人たちのほうがよっぽど人間らしい。 イラクのフセイン大統領が拘束された後のブッシュの支持率が上がったという報道を見て、命を軽んずるアメリカをまざまざと見せ付けられたが、改憲を平然と口にする小泉首相の支持率も上がったという記事を見て、本当にこの国のあまりの変わりように愕然とした。 絶対に戦争をしない、武器を持たないことを誓い、全世界の国民が、平和に生存することを基本にすえたわが国の憲法をも平気で踏み潰し、アメリカブッシュの言いなりになっている首相をなぜ支持するのか不思議としか言いようがない。 マスコミ操作もかなり影響していることも確かだと思うが、それにしても戦争を知らない国民が圧倒的に増えたこと、悲惨な戦争体験を語ろうとしない高齢者が多いという現実が理解できない。 もしかしたら自分の孫が戦争で命を落とすかもしれないという危機意識がないのだろうか。 二大政党の一つ民主党も「民主党は独自の憲法改正をする」という。 いったいなぜ今の憲法がいけないのか、どこが問題なのか、いまだかつてこうした議論はあまり聞かない。 憲法を熟読し、深い意味を本当に理解しているのか疑いたくなる。 民主党は、やはり平和を願い護憲の重要性を認識している政党ではないとしか思えないことが明確になってきた。 ■弱者切捨ての予算にさせてはいけない2004年の通常国会は1月19日から始まる。 小泉首相の所信表明演説に始まり、イラク派兵問題は勿論、私たち庶民にとって最も気になる2004予算が審議される。 相変わらず福祉や教育費の切り捨て、地方自治体が生きていく為の地方交付税は大幅に削減され、小さい町村は大変な打撃である。 ■労働者の生活は最悪失業、リストラ、正規社員の削減、賃金切り下げ、残業手当不払い、過労死など等、これでもかと労働者の切捨てが横行しているなか、連合長野は16日地方委員会を開き2004年の春闘方針を決めた。 方針によると3年連続で統一ベースアップを見送り、年功型の定期昇給分の確保を目指すという。 しかし経営者側は、定期昇給分も大手を中心に廃止・縮小したいという考え方である。 併せて導入の動きが強まる成果主義にどう対処するのか。 労働者側が難しい闘いを迫られている。 景気は上向いているそうであるが、働く者にとっては関係がないようだ。 労働組合の要求は、働き続けるための最低の条件を職場で要求し、労働者の武器である団体交渉、ストライキ権を駆使しながら実現させていくことが重要である。 しかし、最近の春闘は初めからトップで決められ、職場での十分議論されず、いつのまにか結論が出てしまう事が多い。 その結果、賃金はますます下げられ、労働時間は増える一方、年休さえも十分に取りない中で健康破壊が起こり、個人の責任にされ、療養休暇をとっても帰る職場がなくなっているという悲惨な話も聞こえてくる。 私たちの税金がアメリカの言うなりに、戦争に使うことは許されない。 賃金が下げられているのに、医療や年金保険料は大幅に増やされ、税金はますます引き上げられるようでは、借金地獄は増える一方である。 今こそ働く人たちが安心できる社会を創っていくことが求められている。 自衛隊によらないイラク復興支援を私たちの手で、そして人間らしい生活と世界の平和を皆でつかみ取っていこう。 Copyright(c) 2000-2004Wakako.Yamaguchi,Allrightsreserved.P |