白票と棄権票は同じ

白票と棄権票は与野党に平等に無効なわけではありません。白票と棄権票は与党の味方です。

野球で首位打者に取って四球は大事なものです。首位打者を狙うには、 ”打数に数えない四球を喜んでもらいなさい。そして打てる球を大事に打ちなさい。”  と言われます。

プロ野球のリーグ戦では、首位チームにとって引き分けは勝ちと同じです。

選挙も同じで有効投票にならない白票、棄権票は引き分けであり、与党にとって白票、棄権票は勝ちと同じです。

そして白票、棄権票が多ければ多いほど、一部の人々だけが富み、みんなが貧しくなる国になります。

自己の支持者を減らすことにになっても、野党支持者から同数を白票に転換できれば勝ちにつながります。

それを説明します。

 

有権者100万人、議席100席の場合、で以下の仮定をします。

第1回選挙では以下の得票数となったとします。

白票は10万、棄権は20万。有効投票数は60万票。

有効投票数60万票のうち、与党が40万で有効投票の66%を占める。

野党が20万で有効投票の33%を占める。

  得票数
与党 40
野党 20
白票 10
棄権 30

 

よって有効投票数の66%をを獲得した与党が議席100席中66議席を占めます。

  議席数
与党
66
野党
33

 

 

第2回選挙では、白票が増えた。

与党の支持者から10万人が白票に回り、同じく野党の支持者も10万人が白票にました。

合わせて20万人が白票に回り、白票が前回10万人から30万人に増えたとします。

そして有効投票数は40万票。

 

  得票数
与党 30
野党 10
白票 30
棄権 30

有効投票数40万票のうち、与党が30万で有効投票の75%を占める。

野党が10万で有効投票の25%を占める。

有効投票数の3/4を獲得した与党が議席100席の3/4である75議席を占めます。

与党は前回から議席を9つ増やしました。

  議席数
与党 75
野党 15

つまり白票が増えたことにより、与党は前回より勝ったことになります。

棄権票が増えた場合でも同じことで、よって白票も棄権票も効果は同じです。

白票と棄権票の意味は以下ですが、どちらも同じことです。

  意味
棄権票 選挙に行かない。投票しない。
白票 選挙に行くが、投票したい立候補がいないので白紙で投票。

 

白票を尊ぶ風潮は与党にとって得なのです。白票は全ての政党に平等に警告を与えるものではありません。与党に利益を与えるものです。


白票、棄権票が増えると与党は楽になる

100万人のうち、だれも棄権しないなら、半数の50万人を確保しないと与党になれない。選挙運動で50万人を説得しないといけない。

100万人のうち、半数が棄権するなら、残り50万のうちの半分の25万人を確保すれば与党になれます。与党はこの25万人に利益をばらまいていれば政権を確保できます。100万人から1万円ずつ集めた税金を、4万円ずつこの25万人に分配します。これで政権は安泰。

そして、100万人のうち、90%が棄権するなら、残り10万のうちの半分の5万人を確保すれば与党になれます。与党はこの5万人に利益をばらまいていれば政権を確保できます。100万人から税金を集めて5万人のためだけに税金を使う。100万人から1万円ずつ集めた税金を、20万円ずつ5万人に分配します。これで政権は安泰。以前より癒着度は5倍になり、ますます安泰です。

野党は政権がないので国家予算を自由にできないため、この5万人を味方につけることができない。よって、いつまで経っても野党は野党のまま。

与党はこの5万人だけに選挙運動すればいい。5万人に都合の良い公約を建てればよい。

つまり、白票、棄権票を増やして有効投票数を減らし、土俵を小さくしたほうが、与党にとって守備しやすいのです。

この状況を変えるには、白票棄権票の政治無関心層が野党に投票することです。

100万人のうち、だれも棄権しないなら、半数の50万人を確保しないと与党になれない。選挙運動で50万人を説得しないといけない。与党にとって10倍も大変になります。

有効票数が増えて、つまり、あらゆる世代と業界の人が投票するようになると、政治家は一部業界だけにウケのよい公約を掲示するわけにいかず、有権者全体をバランスよく考えた政策を公約するようになります。

 


白票と不買運動の違い

不買運動のような投票棄権運動は、政治家に対してプレッシャーを与えるでしょうか。投票棄権運動は政治家に対して抗議行動になるでしょうか。

不買運動、例えば車を買わないとすれば、自動車業界全体で年間一千万台の売上が一万台になれば、車産業は苦しみます。社員の賃金も下がります。

しかし選挙で白票を投じたとしても代議士の給与が下がるわけでもない。白票は痛くもかゆくもない。一億人の有効投票が一万人に減っても、その一万人の中で最多数を獲得すれば当選できる。有効投票数に関係無く、当選した代議士の給料は同じ。

逆に有効投票数が少ないほど、選挙運動の守備範囲が小さくなって選挙活動が楽になります。利益誘導しなければならない有権者が減って楽になります。そして組織票が強くなります。組織票を握っている政治家にとっては、投票棄権者が増えた方が得です。

だから不買運動のような投票棄権運動は、政治家に対してプレッシャーを与えません、意味がありません。


白票は無いものねだり

選挙で白票を投票する有権者は、全ての候補者に不満だから白票を出すのでしょう。

理想があるのだが、それに見合う候補者がいない。では、その理想を持つ当人がなぜ立候補しない? 

他人には不満だが自分はやりたくない。それは無いものねだりです。

自分が立候補しないなら、今出ている候補者の中で少しでもましな人を投票すべきです。


白票を尊ぶ風潮

[白票は有権者から全ての政党に発せられる警告である。政治家は反省しなければならない。]

こんなキャッチフレーズを聞いたことはありませんか。

無関心党はこのキャッチフレーズを国民に浸透させて、白票を尊ぶ風潮を作り上げてきました。

でも、実際は白票は「全ての政党に発せられる警告」にはなりません。むしろ与党の味方です。

以前、自民党の森首相は「有権者は寝ていてくれた方がいい」と発言しました。

自由党の小沢一郎は2002年の参統一補選の結果について「あと5%投票率が上がったら、全部勝てたのではないか」と述 べ、低投票率が野党側の補選敗北の原因と発言しました。  

つまり、棄権や白票は与党を助けることになります。棄権や白票は政治家全てに平等に抗議するものではありません。