元衆議:静岡7区:自民党:栗原ひろやす氏のHPから抜粋です。 http://www.izu.co.jp/~kurihara/111206.html
11月22日午後、埼玉県狭山市の入間川河川敷に、航空自衛隊入間基地所属のT33ジェット練習機が墜落、操縦士2名は死亡するという事故がありました。
まかり間違えば入間基地の周辺の住宅地に墜落する大惨事となるところでした。
この練習機を操縦していたのは中川尋史二等空佐と門屋義廣三等空佐、昔でいう中佐と少佐の二人で、階級から見ても分かるように、大変な熟練パイロットでした。 この二人が操縦するT33ジェット練習機が、最終的には事故の概要にいう通り墜落するにしても、操縦不能に陥ってから墜落するまでのわずかな間、大変貴い意志と行動の裡にあったことを、もう少し私たちは知っても良いのではないかと思います。
練習機が操縦不能になったとき、パイロットと同乗員が脱出して無事生還できる限界の高度はおよそ600m。 飛行技術にも飛行機そのものにも精通していた二人の自衛官はそのことをよく承知していたはずで、この高度で脱出すれば二人は助かり、事故が原因である以上その行為の結果責任が問われることもなかったでしょう。
しかし脱出した後、制御を失った飛行機は市街地に落ちるかもしれません。 結局、二人の自衛官は高度90mのところまで操縦を放棄せず飛行機を安全な所まで誘導し、市街地に落ちる最悪の事態を回避した後、脱出を試みました。
その結果、高圧電線を切断して首都圏に大規模な停電を発生させたものの、民間の生命財産に重大な被害をもたらすということは何とか回避できました。
しかし、高度90mはすでに生還可能高度を下っています。 1人はパラシュートが全く開かず地上に激突し、もう1人も半開きのまま墜落してしまったことが明らかになったということです。
このことについてメディアは 自衛隊のジェット練習機が故障を起こして入間川の河川敷に墜落し、2名の乗務員は死亡、高圧電線を切断したため首都圏に大規模な停電が発生した。 まかり間違えば民家に重大な被害をもたらしたかもしれない。 としか報道していません。 メディアが詳しくは報じない事実の中にも、私たちはもっと目を向ける必要があると思います。
自衛隊員は入隊するときに『国民の生命財産を守る、その使命のためには自らの命を懸けても職務を遂行する』という誓約をし、そして隊員になります。 その誓約をしっかり守った航空自衛隊の隊員が二人いたこと、それを私たちは誇りにすべきだと思います。 たとえメディアの扱いが小さくても。 |
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